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Business Central の Finance reports API(beta)が v30で廃止予定

Dynamics 365 Business Central の標準アプリケーションから、Finance reports API(beta)が1年後に削除されます。

Deprecated Features in the application - Business Central | Microsoft Learn より、Financial Reports API (beta)が 2026 release wave 2 から 廃止予定(非推奨) となります。そして、Business Central 2027 release wave 1 (version 30.0) から削除される予定です。

Finance reports API(beta) will be removed from Business Central in 2027 Release Wave 1.

Finance reports API(beta)(removal)

Power BI やExcel Power Query などで利用できる Finance reports API beta が削除されるようです。 バージョンが beta と表示されている API が対象になる可能性があります。Power BIやExcel、他のアプリで利用されている場合、要注意しましょう。

route publisher group version
beta   beta  
v1.0     v1.0
v2.0     v2.0
microsoft/admin/beta microsoft admin beta
microsoft/aiTestToolkit/v2.0 microsoft aiTestToolkit v2.0
microsoft/analytics/v0.5 microsoft analytics v0.5
microsoft/analytics/v1.0 microsoft analytics v1.0
microsoft/automate/v1.0 microsoft automate v1.0
microsoft/automation/beta microsoft automation beta
microsoft/automation/v1.0 microsoft automation v1.0
microsoft/automation/v2.0 microsoft automation v2.0
microsoft/cloudMigration/v1.0 microsoft cloudMigration v1.0
microsoft/dataverse/v1.0 microsoft dataverse v1.0
microsoft/edocument/v1.0 microsoft edocument v1.0
microsoft/intercompany/v1.0 microsoft intercompany v1.0
microsoft/powerbi/v2.0 microsoft powerbi v2.0
microsoft/qualityManagement/v1.0 microsoft qualityManagement v1.0
microsoft/reportsFinance/beta microsoft reportsFinance beta
microsoft/runtime/beta microsoft runtime beta
microsoft/subsBilling/v1.0 microsoft subsBilling v1.0
microsoft/sustainability/v1.0 microsoft sustainability v1.0
microsoft/vatGroup/v1.0 microsoft vatGroup v1.0

URLにすると、「https://api.businesscentral.dynamics.com/v2.0/{environmentName}/api/microsoft/admin/beta/companies({companyId})/entityDefinitions」な感じです。

 

 

Business Central の Item Ledger Entries(品目元帳明細)に品目名(Description)を表示させる

Dynamics 365 Business Central の Item Ledger Entries(品目元帳明細)に品目名を表示する方法です。品目名を明細にコピーする設定が Inventory Setup にあります。この設定を有効化すれば、Business Central の 品目元帳明細 で品目名を確認できます。

Inventory Setup を開き、Copy Item Descr. to Entries を有効にします。

Inventory Setup

Inventory Setup(在庫管理設定画面)

Business Central 利用開始から有効化している場合は、これ以上の不要です。しかし、利用開始してから無効にしていたことに気が付かない状態である程度期間がたってしまった場合、過去の Item Ledger Entries を更新して表示させることもできます。

有効にしたとき、下記のメッセージが表示される場合があります。

The message is displayed when enabled Copy Item Descr. to Entries.

Inventory Setup に表示されるメッセージ

メッセージは、ブランクの説明の明細行が xxxx 件あるので、これらの明細行に品目カードから説明をコピーして挿入したいか?という内容で、Item Ledger Entries の過去データに品目名を入れたい場合、「Schedule update」をクリックします。不要な場合は、そのまま×を押して消してしまって構いません。

「Schedule update」をクリックすると、ジョブのスケジュール設定画面が表示されます。

Set the schedule for this Job queue : Update item name in item ledger entries

ジョブキューのスケジュール設定画面

日時を設定すると、設定したスケジュールで Item Ledger Entries に品目名が挿入されます。データ量は会社によっては異なり、数銭程度から数百万行になるケースも考えられることから、スケジュール実行とし、通常業務時間外に行うことを想定しています。

実際にこのジョブが実行されると品目名が Item Ledger Entries に登録されました。

No description is shown before run the job queue to update the description in each line.

ジョブ実行前の Item Ledger Entries。Description の表示なし

Description in each line is inserted from Item after the job queue was executed.

ジョブ実行後の Item Ledger Entries。Description が Itemからコピーされた

Inventory Setup からジョブキューの実行設定を行う以外に、Job Queue Entries ページで作成することも可能です。

Job Queue Entry settings for Update Name In Ledger Entries

ジョブキューエントリーカード

 

 

Business Central の Expense report(経費レポート)はどこ?

Dynamics 365 Business Central の新機能で、従業員経費のレポート機能が追加されたようなのですが、USリージョンなど特定のバージョンのみにしか入ってない模様。

Manage employee expenses using expense reports | Microsoft Learn

v28.1の日本リージョン向けの Business Central だとExpenseで検索しても何も出ません。

Business Central v28.1 JPバージョンで「Expense Report」と検索しても何も出ない

Business Central v28.1 JP版で「Expense Report」と検索した結果

Business Central v28.1 USバージョンで「Expense Report」と検索すると、Expense ReportsやPosted Expense Reportsが表示される

Business Central v28.1 US版で「Expense Report」と検索した結果

推測ですが、Business Central v28.1 のUSバージョンに、Preview Releaseとして新しくExpense Agent(経費エージェント) が導入されました。その関連機能として経費関係のレポートが導入されているのではないか、と考えられます。現在、経費エージェントはUSリージョンのみで、2026年7月以降オーストラリア、ニュージーランド、イギリス(GB)へ導入される予定です。

Expense Agent 導入予定。2026年5月にUS、2026年7月以降にオーストラリア、ニュージーランド、GBの予定。

Expense Agent導入スケジュール

従業員経費をエージェント経由で簡単に取り扱えるようになる機能ですが、その他の地域ではまだ先です。従業員経費レポートも Expense Agent(経費エージェント)に紐づいているとは・・・。従業員の経費などの機能が強化されることを楽しみにしていましたが、残念です。

2026年10月以降の Release Wave 2 以降で日本を含む他の地域でも使えることを期待しましょう。

 

 

Dynamics 365 Business CentralでVMIの処理を行ってみる

Dynamics 365 Business Central(BC) で預託在庫(VMI(Vendor Managed Inventory))の実現方法を考えてみます。

預託在庫(VMI)は、サプライヤー(BCでいうところのVendor/仕入先)が主導で在庫管理を行い、実際に使用されるまでがサプライヤー側の在庫(資産)で、カスタマー(買主)が使用(消費)して後、カスタマー側の資産となります。

 

単純なVMIプロセス

BCでの単純なVMIフロー

VMIプロセス

事前の設定・準備

  • Inventory Setup の「Average Cost Calc. Type」を Item & Location & Variant に設定。BCでStockkeeping Unit(SKU)を作成するため必要です。
  • VMI 用の Location(場所)の登録。これは VMI の品目を管理するための倉庫の役割をします。

    VMI用のLocation : VMI-WH

    VMI用のLocation : VMI-WH
  • 品目(Item)のStockkeeping Unitを作成。VMI Location の Stockkeeping Unit(場所別SKU)を登録します。VMI Location の 品目のSKUのUnit Cost(単位原価)は0とします。これはVMI品目納品時、この在庫はサプライヤーの資産のままです。

    Item and Stockkeeping Unit (SKU)

    品目と品目のStockkeeping Unit

VMIの品目の納品

サプライヤーからVMI品目を納品したと連絡を受け、BCで、Item Journalに連絡のあった品目と数量を登録し、Postします。日付を設定し、Type = Positive Adjmt. にします。VMIで管理するItem No.を登録し、LocationにはVMI用Locationである「VMI-WH」を設定します。数量も入力します。この時、Unit Costが0となっていることを確認してください。今回、VMI品目:1896-S-A1 ATHENS Desk A1 数量:100個としています。

Positive Adjustment for VMI Item

VMI品目の調整入庫

この時、原価0のため、Item Ledger EntriesとValue Entriesへ記録が作成されますが、会計側への影響はありません。

原価0でValue Entriesに登録

数量100、原価0でItem Ledger Entriesに登録


VMI品目1896-S-A1 ATHENS Desk A1に受注が入ったので、VMI-WHにある1896-S-A1 ATHENS Desk A1の数量を確認してから、Sales Orderを作成します。このSales Orderに設定する出荷元の場所は、VMI-WHではなく実倉庫のLocationコードにします。

VMI品目の数量を確認したので、販売に使用するため、サプライヤーから仕入をする必要があります。そのためのPurchase Orderも作成します。

Sales Order for VMI Item

VMI品目の受注

Purchase VMI Item from Vendor

VMI品目を仕入れする

売上計上日または出荷日で、VMI品目の数量は減少するため、Item Journalを使って1896-S-A1の数量を調整処理して減らします。

Negative adjustment for VMI Item on Item Journal

Item Journal でVMI品目を調整出庫

VMI品目の仕入と入荷、そして買掛金を計上するためにPurchase OrderをReceiveとInvoiceでPostします。

Post Receive and Invoice on Purchase Order for VMI Item.

VMI品目を実在庫とするためPurchase OrderをPostする

これでサプライヤーの在庫から当社側の在庫に変わりました。次に受注をPostし、在庫の払出と売上を計上します。

Post Sales Order for VMI Item

VMI品目の出荷(払出)と売上

品目の売上原価はPurchase Orderで仕入れた分のみ計上されていることがValue Entriesより確認できます。また、Item Ledger Entriesでは、Locationコード:VMI-WHの品目番号と在庫を確認し、それらのデータを仕入先へ送ることで次回のVMIの納品数量を調整することができます。

Value Entries for VMI item

VMI 品目のValue Entries

このような方法でBusiness Centralを利用した預託在庫(VMI)管理の方法はいかがでしょう。

 

 

Item Reference No.とItem Variant Codeを利用した価格リストの作成

Business Central には、Item Reference機能があって、Item(品目)に複数の品目番号のような特定の番号を持たせることができます。例えば、Item 番号:1896-S 「ATHENS Desk」という品目があります。こちらにItem Reference番号を複数持たせ、1896-S-BLK、1896-S-GRNのように異なる番号を割り当てられます。

Item No and Item Reference Nos

Item No. と Item Reference No.

またBCのItemにはVariant(バリアント)があり、1つの品目に対して複数のバリエーションの登録ができます。

Item と Item Variant の関係

Item と Item Variant

そして、Item VariantとItem Referenceを紐づけることができます。

Item VariantはItem Referenceに紐づく

Item Variant と Item Reference

ところで、Business Centralの価格リストは、Item No.ごとに価格を設定し、販売・購買のドキュメントで使用する単価(単位原価)を設定することができます。その価格リストにはItem Reference No.フィールドはありません。しかし、Variant Codeフィールドがあります。

Item Reference No.は、特定の得意先や仕入先に対して番号を割り当てるのに利用したりしますが価格リストには存在しません。そこで、Variantコードを登録し、Item Reference No. に紐づけられれば、価格リストで販売用、仕入用の単価を設定することができます。

Item Reference No.とVariant Codeと価格リストの関係図

イメージ:Item Reference No.とItem Variant Codeを利用した価格の絞込み

イメージ図では、Item Attribute CodeがItem Reference No. と関連しているので、価格リストのItem No. とVariant Codeの組合せで単位原価を自動で選択しています。この例ではPurchase Price List(仕入価格リスト)なので、Purchase Order(発注書)で、Item Reference No.を指定すると、単位原価を設定どおりに取得してくれます。

Purchase Price List通りに単位原価を取得して設定いるPurchase Order

Purchase Order (発注)

常に、Item Variant CodeとItem Reference No.を設定する必要がありますが、細かな価格リストの登録には便利な機能です。

 

 

Business CentralのCustom Report Layoutsページは削除予定なので、レポートをReport Layoutsへ移動する

Business CentralのCustom Report Layoutsページが削除予定です。代わりにReport Layoutsページを利用することを推奨しています。Custom Report Layoutsで管理しているレポートを、Report Layoutsページへ移動させる必要があります。

Custom report layouts feature は廃止される機能です

Custom report layouts feature は廃止される機能です

(Obsolete) Create and modify custom report layouts - Business Central | Microsoft Learn

Custom Report Layoutsページを開くと、Custom Report Layoutsページは将来削除されるメッセージが表示されます。

This page has been deprecated and will be removed in a later release.

About Custom Report Layouts

そのため、Custom Report Layoutsページで管理しているレポートは、Report Layoutsへ移動させる必要があります。そのためのツールはすでに準備され、Report > Migrate to System Layouts をクリックしてください。

Custom Report Layoutsページで、Report > Migrate to System Layoutsをクリックする

Migrate to System Layoutsボタンをクリックする

クリック後、Report Layoutsページへレポートが移動していることを確認できます。

Custom Report LayoutsからReport Layoutsへ308 TEST Reportが移動している

レポートがReport Layoutsへ移動

移動に失敗する場合、Custom Report Layoutsページから、当該レポートをExportし、Report Layoutsページへアップロードして登録します。

 

 

Business Central バージョン28でのExcelレポート利用注意事項

Business Central 2026 Release Wave 1 (バージョン28)より、古い形式のExcelレポートがBusiness Centralより削除されます。

Deprecated Features in the application - Business Central | Microsoft Learn

・Balance Sheet
・Income Statement
・Statement of Cash Flow
・Statement of Retained Earnings
・Sales Taxes Collected
・Customer Statements
・Aged Accounts Payable
・Aged Accounts Receivable

このExcep レポートは、Business ManagerとAccountantのロールセンターから出力できます。検索でも可能。特徴としては、マクロを利用したレポートとなっています。

Legacy Excel Report on Business Manager Role Center

Business Manager Role Center

Legacy Excel Report on Accountant Role Center

Accountant Role Center

Dynamics 365 Business Centralより標準機能として提供されていたExcel レポートを利用の場合、v28より利用できなくなるので要注意です。